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執筆者の写真岩男海誠|スノーマンフィルム

熱中症と一緒に気を付けたい!夏場の3つの中毒!


7月は稀に見る猛暑となり、日本のみならず海外でもその被害が報告されています。

現在、気象庁の暖候期予報では8~10月について「地球全体・大気全体の温度が高い」とされています。

イギリス気象庁でも「これからも日光を避けるように」という警告を出し、熱中症対策を進めています。

多くのネットニュースやテレビやラジオでは毎日のように「水分を摂りましょう!」「塩分も取りましょう!」と呼びかけられていますが、その情報の裏側に潜み、静かに我々の身体を狙っている3つの中毒について触れていきましょう。




食中毒

 

もっともポピュラーで、もっとも多くの人が気をつけているであろう中毒がこの食中毒。

最近では【食中毒警報・食中毒注意報】なるものが各地方自治体から食品衛生行政の情報として発信されています。

発令される条件例は以下の通りです。


①気温が30度以上となる日が長期間続くと予想される時。

②24時間以内に気温差が10℃以上を超えると予想される時。

③2日間の平均気温が27度以上、平均相対湿度が75%以上となった時。


などが発令例としてあげられています。

ここ最近は30度以上となる日が続いているので、発令されている自治体も多いことでしょう。

また、食中毒には多くの種類があります。





◆腸炎ビブリオ

→夏~秋にかけ多発し、魚介類(特に生)を多く好む菌です(グルメか!)。


ただし、真水や酸に弱く、加熱や低温調理にも弱いので、しっかりと対策をすれば大丈夫。







◆サルモネラ

→鶏卵や食肉(特に鶏肉)に多く、夏場に「玉子は危ない!!」と言っていたのはこの菌です。

しかし、しっかりと加熱処理(75℃で1分以上の加熱)を行えば防げることが大半です。




◆病原性大腸菌

→みんなが大好きなO157もこの菌の一種です。あらゆる食品や汚水に生息し、名前も居場所も身近な彼らですが、彼らも加熱や消毒剤に弱いのです。

「手洗!手洗!!石鹸で!!!」と学校や家で耳にタコができるまで言われてきた我々であれば、大丈夫!

大丈夫じゃない人は、巻き添いを喰らっている可能性が高いので、パートナーやお友達に「手洗い!石鹸!加熱!消毒!」と耳にタコができるまで言ってあげて下さい。





◆カンピロバクター

→保健や家庭科の授業で登場するコイツ。生肉を切ったまな板でサラダを作ったりしていると、彼らは私たちの身体の中にやって来ます。

少しの菌でも食中毒を起こしてくる彼らは、通常の洗剤を使った洗浄に加えて熱湯消毒を行うことが、より効果的。




◆ウェルシュ菌

→夏に食べたい食べ物といえば……そう、カレーだね!

彼奴らは大量に調理をした食品の中で増殖する傾向にある。大鍋とかでな。

だからこそ彼らはテロリスト。大量に調理するカレーやスープ、めんつゆなんかはその分多くの人々の口に運ばれるということ。

彼奴らは熱に強い”芽胞”と呼ばれる耐久性の高い細胞を作り、熱から身を守ります。さらに酸素が無い状態で元気になるので、大鍋で作ったカレーやスープの内部で大量発生しやすくなるのです。

調理したものは、早く食べようね!ということですね。


この他にもかなりのバリエーションがある食中毒ですが、これだけ長い年月学校や家で言い伝えられて来ているので、必ず予防ができるはずです。

食べる際にも作る際にも少しの注意と、いつも身の回りを清潔に保つことで乗り切っていけるはずです!




水中毒

 

最近よく耳にするようになったこのワード。

今年のパワーワードにならなければ良いのですが……

あなたはよく、水…飲みますよね?

「お茶です」「コーヒーです」なんてことは言わないで下さいね。

ここでは水分=水で考えて下さい。

この数日間、熱中症対策としてこまめな水分補給を怠ることができません。

しかし、一度にたくさんの水を飲みすぎてしまうと、水中毒が引き起こされるのです。

よく「水と一緒に塩分も摂取!」なんて言葉を目にも耳にもしますよね?

大量の汗と一緒に身体の中の塩分(ナトリウム)も一緒に出て行きます。

ここで、しっかりと水分と塩分(ナトリウム)をバランスよく摂取できれば良いのですが、水だけを大量に摂取してしまい、血液中の塩分濃度が急激に下がる。結果血液中のナトリウムが薄くなってしまい「低ナトリウム血症」になってしまうのです。

この別名が「水中毒」

簡単にまとめるとバランスが大切なのです。

身体は血液中の水分と塩分を一定に保とうと働きます。

汗で流れ出るのは水分と塩分。

しかしそこに入ってくるのは水分だけ。

こうなると圧倒的に水分だけが多くなってしまうので、水分を汗や尿で排出しようと頑張ります。

しかし残念なことに、その排出で塩分も一緒に流れ出てしまうのです。

結果どうなるのか。

頭痛・吐き気・嘔吐という症状に始まり、重度になると、痙攣・意識障害を引き起こします。

2007年にはアメリカのラジオ局が開催した水飲みコンテストで、3時間の間に約7リットルの水を飲んだ女性が死亡したという例もあります。

日常生活で水中毒に陥ることは少ないとは思いますが、小中学生の間では、水筒のお茶をがぶ飲みする、早飲み競争をするという遊びが流行ったりします(私の時はやってましたが、今の子供達の間ではわかりません)。

理想的な水分補給には「経口補水液」と呼ばれるものが良いそうで、身近なものでいうと大塚製薬から出ている「OS-1」が良いそうです。




カフェイン中毒

 

多くの人が勘違いをしているのでは無いでしょうか……

「カフェイン中毒ってアル中と一緒でしょ?」


アルコール中毒=依存症

カフェイン中毒=アルコール中毒

カフェイン中毒=依存症


なんていう風にイメージしていませんか?


「依存」は、やめられないこと。

「中毒」は、機能障害を起こす生理的反応のこと。


です!(簡単にいうと)


仕事はじめに、エナジードリンクでスタートアップ!

仕事の休憩中、スタ◎バ◎◎◎でコーヒーブレイク。

仕事終わりに、缶コーヒー。

摂取しすぎていませんか?カフェイン。

軽度の場合は、頭痛・胃痛・胸痛・吐き気・下痢・動悸などが挙げられます。

しかし、重度では幻覚・幻聴・パニック発作なども起こし、最悪自殺行為に及ぶ場合も。

夏場の水分補給の流れでアイスコーヒーを沢山飲んでしまったり、エナジードリンクを差し入れで沢山貰ってしまったりと、近年どんどん身近な中毒になりつつあるカフェイン中毒には気をつけましょう。

*カフェイン中毒を起こす量や致死量は個人差がありますので、ここでは記載を控えさせて頂きます。




まとめ

 

いかがでしたか?

夏場に増える中毒は、この他にもまだまだ沢山あります。

しかし、「怖い怖い」というイメージで何もしないのはいけません。

折角の夏、そして平成最後の夏。

楽しめないのは本当に勿体無い。

人生で夏が訪れる回数は20歳から計算しても60~70回くらい。

そのうち元気に遊べる回数は一体何回あるのでしょうか?

夏休みを謳歌したい子供たちに「危ないからダメ!」という理由から楽しみを奪ってはいけません。

本サイトは医療従事者が管理運営をしているわけでもなければ、このブログを書いているわけでもありません。

本記事を参考にしていただきながら、親御さんは子供達に楽しい夏休みを。

大人たちは大人ならではのマリンスポーツや夏遊びをしていただきたい!

そのお手伝いがこの記事でできれば幸いです。

追記:夏休みの自由研究にお困りの諸君!食中毒の種類と感染経路・対策を提出してみては?

※ 写真素材:写真AC

イラスト素材:いらすとや

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