本記事を読み始める前に
スピードブースターとはマウントアダプターにフォーカルレデューサーレンズ(縮小光学)が搭載されている製品です。
「メタボーンズのスピードブースター」が先駆者で、Lens Turbo・KIPON・Viltrox・中一光学などから、フォーカルレデューサーアダプターが発売されています。
ただ、「スピードブースター」=「フォーカルレデューサーアダプター」という認識が行き届いてしまい、Amazonなどの出品名を見ているとメタボーンズのアダプターではない製品にも「スピードブースター」と記載されていたりします。
先ほども少し記載させて頂きましたが、Speed booster(スピードブースター)と聞けば、多くの方はMetabones(メタボーンズ)を思い浮かべると思います。
そして大半の方がメタボーンズのマウントアダプターを購入しているのではないでしょうか?
かく言う私もBlackmagic Pocket Cinema CameraとSONY PXW-FS5ではメタボーンズのマウントアダプターを使用しています。
BMPCCはEF-BMPCCのスピードブースター。
FS5の方はEF-E Ver.4のノーマルマウントアダプターを使用。
どちらも購入して以来何のトラブルもなく使用できています。
Viltroxを買ったきっかけ
なぜメタボーンズではなくViltroxのマウントアダプターを購入したのか。
それはPanasonicのGH5を購入したことに関係してきます。
事の発端は仕事で使用する機材のトラブルが相次いで発生。
メイン機材であったFS5が長期使用不可となり、代替機の購入を余儀無くされました。
FS5と同等の機材を仕入れ・レンタルは金額的に難しい。
かといって仕事で使用する以上、せめて動画性能の高いミラーレス一眼くらいの機材が必要。
私は長時間カメラを回したままの撮影があったりもするのでSONYのαシリーズは選択肢から除外。
というかその場合Panasonicしか選ぶ道がなかったのです。
ということでGH5を購入。
合わせてメタボーンズのマウントアダプターを購入しようと思ったのですが、いかんせん高額なのです。
通常のマウントアダプターであればそこまで値段は張らないけれど、スピードブースターとなれば話は別。
APS-Cサイズのセンサーであれば、通常の製品を選んでいました。
しかしマイクロフォーサーズとなれば話は別です。
フルサイズ用のレンズを使用した場合、焦点距離×2。
私の持っているレンズの最広角は14mm。
28mmが最広角となってしまう…それは避けたい…
しかもGH5とメタボーンズのアダプターの相性があまり良くないそうで、ファームアップ時に使用するアダプターのボタンを押しながら電源を入れなければフリーズする問題があるとの各方面からの報告が上がっていました。
悩んで悩んでAmazonを巡っていると格安アダプターを発見。
メタボーンズの約1/5の値段でフォーカルレデューサーレンズ搭載!?
めっちゃ怖いけど…めっちゃ怖いけど金額的に魅力的!
どうせメタボーンズを買っても問題があるなら思い切ってViltroxのアダプターを買っちゃえ…
というのが、購入までのあらすじ。
実際に使用してみて
使えるのかとても不安に思いながら恐る恐るセッティング。
スイッチオン!
…めっちゃ使えるやん…
え?全然エラーとか起こらんやん?
一見普通やん?
なんかクリーニングクロスのおまけ付きやん?
安いやん?
え…メタボーンズって…何やったん?
と、実戦投入するまでは浮かれ気分だったのですが…
以下、実際に使用した私が感じたメリット・デメリット。
メリット
・安い!
・ちゃんとフォーカルレデューサーレンズが効いてる!!
・以下の点に気をつければちゃんと使える…
デメリット
①手持ち撮影でレンズの位置がズレるとフリーズする…
②逆光や光源からの光がレンズに入ってくると変なフレアやハレーションが入る……
③レデューサーレンズの取り付けが甘く、バックフォーカスがズレる………
対策
①レンズサポートを使用する。手持ち撮影で変な持ち方をしないように気をつける。
②マットボックスを使用する。レンズフードを使う。
③レンズの後ろ玉を回転させることができるので、それで調整しましょう。結構何と無くで大丈夫。
対策なんて書かせていただきましたが、だいぶ困るデメリット3拍子。
特にフリーズする現象は結構多発しがち。
ねじ込み式のレンズサポーターを使用するとかなり軽減できます。
ハレーションやフレアはレンズフードでだいぶ対策できます。
バックフォーカスのズレは、私の場合無限が出なくなってしまうパターンで、この場合は逆時計回りに後ろ玉を回転させれば無限が出ます。
撮影現場でこの問題が影響してしまい、撮影がストップしてしまう…ということは今の所ありませんが、人によってはこれが大きく影響してしまうこともあるでしょう。
しかし前提として分かっていれば対策ができる事象なので、この問題をスムーズに対応できればコスパ最高なマウントアダプターを手に入れることができます!
映像に関しても問題なく、MetabonesやKIPONのものより解像感が良いみたいです。
※海外の方が比較映像を作成していました!とても参考になります!!
まとめ
使い勝手が悪い部分もありますが、映りも良くコスパ最高なレンズです。
趣味での利用なら間違いなく使えるレベル!
仕事での利用なら自分で問題に対処できる人ならオススメします!
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